【弱視訓練】健眼遮閉について 

【弱視訓練】健眼遮閉について 

健眼遮閉(けんがんしゃへい)とは?

 

弱視のこどもさんのトレーニングのひとつに、健眼遮閉(けんがんしゃへい)があります。

健眼遮閉とは、見えている方の目をアイパッチなどの遮蔽物を用いて物理的にふさいでしまうことで、

見えにくい目(弱視の目)で強制的にものをみることを通して、視力発達をうながす訓練です。

 

弱視の訓練は「日常でものを見ること」を通じて行われる比率が高い、といえる側面があります。

例えば、手術をともなう骨折であれば、手術の後、1週間に一度通院して行うリハビリが

眼科で行う、視能訓練士による弱視のトレーニングや検査にあたります。

リハビリ(トレーニング)の中で筋力(視力)の推移の観察、トレーニングを織り交ぜて行っていく形が多いと思います。

 

病院でのリハビリを行っている時間ももちろん大事ですが、リハビリ以外で過ごす時間で

どれぐらいトレーニング(弱視の目でみる行為)を行うかが、数値の推移と関連してくることは直感的にも予測できると思います。

 

こどもさんが日常を過ごすご家庭で行っていく訓練が、アイパッチ等を用いた遮閉訓練になります。

片目をふさいで弱視の目で見るトレーニングを行い、目の発達を促していくのです。

 

健眼遮閉はどのように行うのか

次のような行為をしながら、片方の目をアイパッチを用いてふさいで、弱視の目でものをみるトレーニングを行います。。

大前提、めがねを装用して弱視の目でものが見えている状態で行っていきます(みるトレーニングなので)。

 

  • 絵本の読み聞かせのとき
  • テレビやYouTubeを視聴しているとき
  • 文字書き練習のとき/絵をなぞっているとき
  • パズルやブロックで遊んでいるとき

 

かかりつけの医師から、訓練の目安(目標)時間などの指示があると思います。

その時間を目指しながら、ご家庭でのアイパッチを用いた遮閉訓練を行っていきます。

 

目標時間に達するまでずーっとつけなくてはいけない、のではなく

細切れ時間を足していった時に目標時間になっていることを目指していきます。

最初はこどもさんも嫌がるかもしれないですが、ひとつひとつの訓練が終わったタイミングで

「しっかりできてえらいね!」と、事あるごとにほめてあげることでこどもさんも楽しんで訓練をしていくことができます。

 

健眼遮閉のためのアイテム「アイパッチ」

 

訓練に欠かせないのが、片方の目をふさぐためのアイパッチです。

アイパッチには種類が大きく分けて2種類あります。

 

①シールタイプ(目に直接貼り付けて、目をふさぐタイプ)

 

シールタイプは目に直接はりつけて使用しますので、目が完全に覆いかくされることによる高い訓練効果が得られることがメリットです。

デメリットとして、肌に貼ること嫌がることがある、体質や使用条件により肌のかぶれを起こす場合がある、使い捨てのため割高であることが挙げられます。

 

②布タイプ(メガネにとりつけて目を覆い隠すタイプ、布アイパッチ)

 

布タイプのメリットとしては、肌に直接貼らないのでかぶれの心配がなく、嫌がられることが少ないことがあります。

デメリットとして、メガネにとりつけて目を覆い隠す仕組み上、目を100%覆い隠すわけではないため

取りつけ方や製品の形状によって隙間などが生まれ、隠したい方の目でもものを見てしまう可能性があることです。

 

どちらのタイプもメリット・デメリットが存在しますし注意点がそれぞれありますので

うまく使い分けておこさんの訓練をよりよいものにしていけると良いと思います。

 

 

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